書籍詳細:実例で理解するアクチュアル会社法

実例で理解するアクチュアル会社法

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,750円(本体価格 2,500円)
在庫なし
発刊年月
2011.06
ISBN
978-4-535-51816-2
判型
A5
ページ数
304ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

会社法が現実の社会のなかでどのような機能を果たしているのかを事例に基づいて解説。市民・消費者の立場から活用する視座を得る。

目次

[第1章]

株式と借入――会社法とは何か



◎設例

■考え方の道筋

 1貸付と株式との相違

 2資金提供の諸類型

 3借入と株式の比率の変更方法

 4債務の株式化

■会社法学習の視座

 1会社法の役割

 2経済的ニーズと法的対応

 3会社法の学習



[第2章]

募集株式――資金調達と株主平等



◎設例

■考え方の道筋

 1募集株式発行と既存株主

 2優先株式の価値算定

 3資金使途の決定権の所在

 4株式引受の取消し

■会社法学習の視座

 1ファイナンスとガバナンス

 2募集株式の発行における既存株主と新規株主

 3株主からの資金調達と株主への還元



[第3章]

社債――集団性と債権者の保護



◎設例

■考え方の道筋

 1社債管理者の責任(Xの主張)

 2社債管理者とメインバンク(Yの主張)

■会社法学習の視座

 1社債と借入

 2規制緩和と社債権者の保護

 3当事者の主張と裁判所の判断





[第4章]

自己株式――株主への還元と利益供与



◎設例

■考え方の道筋

 1株式の譲渡と利益供与

 2敵対的企業買収の収拾と利益供与

■会社法学習の視座

 1自己株式取得の経済的機能――規制緩和された理由

 2自己株式取得の弊害とその防止

 3利益供与の禁止の趣旨と限界

 4判例の射程距離





[第5章]

剰余金の配当――財源規制と粉飾・違法配当



◎設例

■考え方の道筋

 1違法配当についての取締役の責任

 2会計監査人の任務

■会社法学習の視座

 1剰余金の配当の要件

 2配当財源の増やし方





[第6章]

計算――剰余金の捻出と取締役の裁量



◎設例

■考え方の道筋

 1資本準備金取り崩しによる剰余金分配

  [1]資本準備金のその他資本剰余金への振替え
  [2]配当の妥当性の審査

 2剰余金分配の権限と裁量

■会社法学習の視座

 1純資産の部の増やし方

 2総合学習の必要性





[第7章]

種類株式(1)――事業承継や企業再生への活用とその限界



◎設例

■考え方の道筋

 1事業承継等のための種類株式の利用

 2会社再生等のための種類株式の利用

■会社法学習の視座

 1ニーズへの対応

 2自由と規律





[第8章]

種類株式(2)――資金提供者の利益とリスク



◎設例

■考え方の道筋

 1優先株式、議決権制限種類株式と拒否権付種類株式

 2他社株転換債(EB)

■会社法学習の視座

 1ファイナンスとガバナンス

 2リスクとリターン





[第9章]

新株予約権(1)――投資被害とストック・オプション



◎設例

■考え方の道筋

 1投資商品としての新株予約権(ワラント)

 2取締役報酬としての新株予約権(ストック・オプション)

■会社法学習の視座

 1新株予約権の評価

 2ストック・オプションの規律





[第10章]

新株予約権(2)――買収防衛策と企業価値の判断主体



◎設例

■考え方の道筋

 1新株予約権第三者割当による株主構成の変更

 2取締役会による株主構成の選択

 3差別的行使条件付き新株予約権による株主構成の変更

 4株主構成の選択権のありか

■会社法学習の視座

 1新株予約権と株主平等

 2企業価値とその判断主体





[第11章]

合併(1)――合併比率とその規整



◎設例

■考え方の道筋

 1合併比率

 2合併比率の不公正と株主の救済

 3合併をめぐる利害関係

 4合併における利害関係者の保護

■会社法学習の視座

 1合併の機能

 2経済的機能と利害関係者の保護





[第12章]

合併(2)――事業譲渡と合併



◎設例

■考え方の道筋

 1事業売却側の手続き

 2事業買収側の手続き

■会社法学習の視座

 1M&Aの機能と法的手法

 2新聞記事から考える





[第13章]

会社分割――その活用と労働者の保護



◎設例

■考え方の道筋

 1会社分割と利害関係者

 2労働者の利害

■会社法学習の視座

 1会社分割の利用

 2労働者の保護





[第14章]

株式交換・株式移転――その活用と濫用



◎設例

■考え方の道筋

 1株式交換の活用

 2株式交換の濫用

■会社法学習の視座

 1株式交換とその対価

 2法律制度と社会経済的機能





[第15章]

親子会社――企業グループとガバナンス



◎設例

■考え方の道筋

 1親子会社の範囲

 2子会社監督・内部統制

 3親会社役員責任

■会社法学習の視座

 1親子会社規制

 2国際規範の発展





[第16章]

役員の選解任――人事による株主の会社コントロール



◎設例

■考え方の道筋

 1代表取締役の解任

 2株主間契約の効力

 3取締役が欠けた場合の措置

 4取締役の選任

■会社法学習の視座

 1会社のガバナンスと役員選解任

 2言い分の整理、経験則の鍛錬――読書と友人





[第17章]

株主総会――議事運営と株主提案



◎設例

■考え方の道筋

 1株主総会と利害関係者

 2株主提案の内容と方法

 3株主総会招集に関する裁判所手続

■会社法学習の視座

 1会社のガバナンスと株主提案

 2会社法の「仮想敵」



[第18章]

資料開示――帳簿閲覧と文書提出要求



◎設例

■考え方の道筋

 1%減資と株主の有限責任

 2株主の閲覧請求権

 3会社資料へのアクセス

■会社法学習の視座

 1情報アクセス権とその制約

 2開示される情報とその限界





[第19章]

差止請求と株主代表訴訟――株主による会社コントロール



◎設例

■考え方の道筋

 1株主代表訴訟の役割

 2法令違反行為の是正

 3善管注意義務違反

 4差止請求

■会社法学習の視座

 1法令違反と経営判断の法理

 2抽象的基準と具体的あてはめ





[第20章]

株式買取請求権――株主の離脱と株価算定



◎設例

■考え方の道筋

 1譲渡制限株式の売買価格決定手続き

 2非上場株式の評価方法

 3株式買取請求での株価算定

■会社法学習の視座

 1株主の会社からの離脱

 2閉鎖会社





[第21章]

委員会設置会社――比較法と立法論



◎設例

■考え方の道筋

 1監督と執行の分離

 2制度間競争とインセンティブ

 3ドイツ型と米国型

■会社法学習の視座

 1委員会設置会社

 2比較法と立法論





[第22章]

会社訴訟――学説の役割、条文解釈の方法



◎設例

■考え方の道筋

 1株主代表訴訟の提訴手数料

 2新株予約権の有利発行

■会社法学習の視座

 1条文解釈の思考過程

 2学説の役割





[第23章]

金融商品取引法――投資者保護と市場整備



◎設例

■考え方の道筋

 1発行開示

 2継続開示

 3インサイダー取引

 4金融商品の説明義務

 5公開買付、大量保有報告書

■会社法学習の視座

 1金商法

 2会社法の隣接分野





[第24章]

法律実務能力とその学修――知識と解釈適用力(個別と全体)



◎設例

■考え方の道筋

 1法律解釈適用力――ケースメソッドの機能

 2求められる力

 3判例学習の意義

■会社法学習の視座

 1条文と基本書

 2世界と将来





事項索引

判例索引